この正体は時計草なんですが、この花を家路の帰り道で初めて見たとき、タコリンはその異様な形と色彩に度肝を抜かれました。とても、地球上の花だとは認めがたいその姿に、周りにUFOやエイリアンがいないかと見回したぐらいです。 まるで、映画『2001年宇宙の旅』に出てくる宇宙ステーションのようであり、UFOのようでもあり、宇宙的なオーラを放っていたのです。
あわてて家に帰って、ネットで調べてみたら『時計草』だという花であり、アクシデントではないことがわかり安心するとともに、日常的な存在であることに落胆もしたのです。
この時計草、やはりいろいろエピソードがあるみたいで、英名「パッション・フラワー」は、イエス・キリストの受難の意味で、その特異な花型は、十字架や茨の冠に見立てられ、雌しべは十字架にかけられたキリスト、副花冠(濃い紫の線状の花弁)は後光が差しているところ、10枚の花弁はキリストの10人の使徒に例えられています。
そして、その昔にスペインの宣教師がこの花を見たときには、中央で3本に分裂した柱頭が十字架の釘、5本の雄しべの葯が5カ所の傷、副花冠はいばらの冠に見立てたそうです。
タコリンには、お茶目なエイリアンがコスプレをしてUFOの上でフラダンスを踊っているようにしか見えません。
いずれにしても、いつ見ても不思議な姿形で、よくぞこういう造形が生まれたのに感心してしまいます。 まるでモダンアートのオブジェです。
そのうちに中央の雌しべや雄しべが回転しながら花の部分だけが宇宙に飛んでいってしまうのかもしれませんよ。
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