タコリンは、ずっと前からフェルメールの隠れファンです。
この"真珠の耳飾りの少女"も、室内の風景の中の人物画が多いフェルメールの絵の中では異色のシンプルな絵ですが、その少女の持つ、少々とまどいを感じさせる瞳の描写や、くらい背景から立ち上がる、ブルーとイエローの鮮烈な対比に、この天才の凄さを感じ、この絵が大好きでした。
それを、図らずも黒須氏が原画に選んだことに、そのセンスの確かさに大喝采を送りたいと思います。
さて、このシンプルな原画に対して、氏は真っ向から挑んだかに見えます。
瞳の持つ力を、大きく誇張しながら、まるで天からの神聖なる光に、恍惚となっているような至福の表情が印象的です。 画面の左上の背後の光から、両方の瞳、そして耳元の真珠、そして左下に至るフレアー光の一直線に流れる光の束で、大胆な演出を成功させ、宗教画のような神々しさを醸し出しています。 さらに、大宇宙の惑星直列のようにも見えてきます。 マクロコスモスとミクロコスモスは相似形であるという宇宙の真理を示唆しているのでしょうか?これには、並々ならぬ洞察力とアレンジの力量を感じてしまいます。
"Glittering Aura"というタイトル通り、これは天からの光と人間の持つ生命の光=オーラがシンクロして輝いているのかもしれません。 ・・・いやぁ、お見事!です。
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