Time>15:44
The Resort Island in My Mind
KissFM
今回は、数年前に『海』をテーマのKissFMの『OCEAN DREAM ESSAY』という番組に、レギュラーエッセイストとして投稿して実際にオンエアされたエッセイをUPしますので、聞いてくださいね。
その昔、キャンディーズが、「もうすぐはぁ~~るですねぇ、恋をしてみませんかぁ~♪・・・」って唄ってたけど、(=古~ッ) タコリンは「もうすぐなぁ~~つですねぇ、海をしてみませんかぁ~♪・・・」って訳のわからないことを言っております。 とにかく、まだ梅雨なんだけど、もうまもなくカァ~ッと暑い夏がやってきます。
こういう季節は『海』が呼んでいます。 (若大将かぁ!? =もっと古~ッ) でも、最近は自然破壊で、なかなか泳げる海が少なくて困りモノですね。 タコリンも神戸の須磨生まれなんで、海は特別に懐かしい存在なのです。 だいたい、ハンドルネームからしてタコリンなんだからね。 そんな、海のモノとも山のモノともわからない、山に住んでいる海の者のタコリン。(?)
今回は、数年前に『海』をテーマのKissFMの『OCEAN DREAM ESSAY』という番組に、レギュラーエッセイストとして投稿して実際にオンエアされたエッセイをUPしますので、聞いてくださいね。 1セッション約15分で、雰囲気のある音楽3曲をバックに、とっても美しい女性ナレーターのナレーションが入ってますよ。 約1年間に12回オンエアされたので、アーカイブとして少しずつUPしていきますので楽しみにしてくださいね。
第一弾は『心のリゾートアイランド』です。
[Word]
『心のリゾートアイランド』
ここ、熱帯の太陽の光は、今の傷心の私には眩しすぎるくらいだ。
『何かを考えようとしても、心地いい潮騒の音に誘われるように眠りに落ちていく・・・』
こうして、照りつけるきつい日差しに、何もかも忘れるように私の瞳は閉じられていく。
この間読んだ本の中にもこのような一節があった・・・
『日の出とともに起き、食事をすると眠くなる。再び目覚めると遊びたくなり、
心ゆくまで遊ぶとまた空腹に誘われ、食事をする。
そして、日没の頃には満腹感と快い疲れで自然に眠りにつく。
これが人間本来の一番素直な生活のリズム』
いつしか、私の思考回路は『リゾートアイランド・モード』にリセットされ、
身も心も異国情緒に委ねられる。
波打ち際の風景は、この世の風景とは信じられないほど、
海の色はどこまでも青く、砂浜の色はどこまでも白い。
まどろみからふと意識が戻った私のぼんやりした視界に、なにやら動くものがある。
砂の上を小さな生き物が飛び跳ねるように横走りしている。
愛すべきカニだ。
全身がここらの砂粒のように白っぽくて、
その様子は純粋無垢な姿のままこの地に溶け込んでいるように見える。
『こんなに無邪気になれたらどんなに楽だろう・・・』
なんとなく元気づけられた私がその滑稽な仕草を目で追っていると、
突然、私の視界から、その天使は消えた。
砂浜の隠れ家である小さな穴に、
まるでバイバイでもするように脚をパタパタさせて潜り込んでしまったのだ。
彼らも身を守る知恵を生かしながら必死に生き抜いているんだ、
・・・ユーモアだけは忘れずに。
数人の現地の女の子が、幼児のように素朴な砂遊びをして戯れている。
まるでゴーギャンの絵のようだ。
その姿に私は、心のドアをノックされるような不思議な懐かしさを感じてしまう。
自然と一体になった人間の神々しさ。
そういえば遠い昔、自分にもこういう体験があったような事を思い起こしてしまう。
『本来、人間はこうして自然の大きな懐に抱かれて、素朴に生きていけばいいんだ!』
それに引き換え、文明の名のもと、不必要に複雑になり過ぎた今の日本での都会生活。
それは果たして、そこに住む我々人間を幸せにしてくれているのだろうか?
あくせくした日本での生活に、自分自身は本当の満足感を感じているのか?
もう一度、純真な子供心に戻って自分に素直に生きていくべきじゃないのか?
しばらく、その無心に戯れている姿を目で追いながら、
私はいつしか、心の原点を求める旅に出ようとしていた。
[Music]
1. Michael Franks / Down in Brasil
2. Ono Lisa / Pollero kanson(?)
3. Kenny Lankin / Groovin
投稿情報: |